竹山神社
【所在地】
鹿児島県指宿市山川
【御祭神】
手力男命(たぢからおのみこと)
須佐之男命(すさのおのみこと)
猿田彦命(さるたひこのみこと)
【由緒と歴史】
*三国名勝図会〔巻之二十二*揖宿郡〕の竹山神社の項目では次のように記されている。
竹山神社は、標高200mの竹山にある。
竹山の七合目と頂上に拝殿があり、元は谷山烏帽子嶽権現大天狗が祭神だった。
創建は1683年、不思議な形をした二つの岩山が御神体。
竹山は、霊山として信仰の対象ともなっており、かつては熊野修験の修行の場だった。
熊野山伏は、山野で太陽・月・山・海を神として拝みながら心身を鍛えた。
竹山が修行の場とされたのは、高くそびえる岩山が神の宿る天と海に近いこと、南国のソテツが自生し、周辺には温泉が湧き、大地のエネルギーが溢れているからだろう。
竹山は天狗の棲家で、竹山神社の祭神は天狗、そして、修験の修行の場だったことから、竹山には数々の天狗伝説が残っている。
「頂上で神灯が見えたり、太鼓・笛・法螺貝の音が鳴り響いたり、岩石が落ちた音がしたのに落ちてなかったり、夜中に竹山で騒がしくすると石礫が飛んできたり」と、この三国名勝図会の竹山の天狗伝説はほんの一部に過ぎない。
山へと向かう一の鳥居の横の石碑には「竹山神社」と書いてあるが、七合目の拝殿には「武山神社」と書かれている。
第二次世界大戦中、武運を祈る出征兵士の参拝が相次いだので、「武山神社」と改称されたそうだ。
武運の祈願から手力男命と須佐之男命を、山伏と天狗伝説から猿田彦命を、後から祀るようになったのだろう。
*三国名勝図会(さんこくめいしょうずえ)についてはこちら⇩
『揖宿神社』
https://keipandkeip.blogspot.com/2022/11/blog-post.html
一の鳥居 |
二の鳥居 |
七合目の拝殿 |
頂上の拝殿 |
【菊の御紋章と日章旗の故郷】
次のように記された案内看板があった。
*奥社:竹山の頂上の拝殿のこと。
【スヌーピー山とも呼ばれる竹山】
竹山は「スヌーピー山」とも呼ばれている。
名付け親はタイガーウッズ。
1998年、カシオワールドオープンゴルフトーナメントで、ヘリコプターで来場したタイガーウッズは、上空から竹山を見て、「スヌーピーが寝ているようだ」と言ったそうだ。
竹山は、マグマが急に冷えて固まった安山岩の固まり。
誕生は、推定5〜6万年前とされている。
岩肌に自生しているソテツは、国の特別天然記念物に指定されている。
【おわりに】
竹山神社は、*枚聞(ひらきき)神社から車で13分の場所にある。
竹山を初めて見た私は、「猫耳みたい。猫耳山と名付けよう」と思った。
スヌーピー山と呼ばれていることを知り、「どこがスヌーピー?…スヌーピーが仰向けで空を見ている姿か〜」と、気付くのにしばらく時間が掛かった。
一の鳥居の先に竹山神社の駐車場がある。
駐車場から舗装された道を徒歩で登ると、「武山神社」と書かれた拝殿がある。
七合目の「武山神社」の拝殿から、道なのかどうかも分からない、人一人がやっと入れるような、低い木に覆われた茂みのトンネルを登って行くと、頂上の拝殿がある。
山伏の修行の場だけあって、2つの拝殿まで登るのはかなりきつい。
蚊が多いので、虫が苦手な方にはもっときついだろう。
しかし、頂上から見る景色は壮大で、一味違う指宿の景色を見ることができる。
木や岩が陰になり、指宿の景色を一望することはできないけれど、頂上まで登る価値はある。
頂上からの景色 |
とても静かで、無になり、時間が止まっているかのような、地球には自分だけしかいないような、不思議な感覚になる。
とても不思議な場所だ。
今まで、日章旗・旭日旗・菊花紋について考えたことはなかったけれど、竹山に来てとても勉強になった。
日本が希望の地と言われる理由も何となく分かったし、大陸からの文化や人を受け入れて融合した日本は凄いと思った。
私は天狗が好きで、山伏の修行の場と聞いて竹山神社を訪れた。
天狗と鬼は実在した人間で、天狗は山伏らしい。
天狗は団扇を扇げば、風や天気を自在に操るなどの超越した力を持っていた。
これは本当で、*ある神社を訪れた際、ある場所だけ天気が目まぐるしく変わり、写真を撮ると天狗が写っていた。
この天狗は、私たちと同じ顔をしていた。
また*別のある神社を訪れた際、不思議な体験をして、宙に浮く天狗を見た。
この天狗は、天狗のお面をしており、お面以外は山伏の姿だった。
不思議な力や現象を、普通の人が見たら、驚いて逃げるか、不思議に思うだろう。
天狗が人里離れた場所に住んでいたのは、それも理由の一つだし、天狗は自然と一体となって暮らしていた。
竹山には天狗がいるような感じはしなかった。
ただ、頂上の拝殿で写真を撮っていると、太陽の光が強くなったので、天狗がいたのかもしれない。
竹山は、一の鳥居付近から南国っぽい大きな葉の植物が、そして、竹山に入るとソテツが見られる。
指宿は自然豊かで、空気が澄んでおり、自然崇拝にふさわしい場所だ。
*枚聞神社についてはこちら⇩
『牧聞神社』
https://keipandkeip.blogspot.com/2022/11/blog-post_25.html
*天狗が写ったある神社はこちら⇩
『揖夜神社と意宇の杜〜島根県松江市』
https://keipandkeip.blogspot.com/2021/07/blog-post_10.html
*別のある神社はこちら⇩
『鞍馬の天狗』
https://keipandkeip.blogspot.com/2021/07/tengu.html
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