ブッダが発見した戯論と瞑想

2021/09/03

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戯論(けろん)という言葉をご存知ですか?

私は先週、初めて知った『戯論』という言葉に、ブッダと日蓮聖人の思いがあることが分かり、感銘を覚えた。


【戯論とは】

・ブッダが発見した苦しみが生まれる仕組み。

・心が拡張すること。


例えば、体に矢が当たったとします。

本来受け取るのは、矢が触れたという体の感覚だけ。

しかし、その認識がきっかけとなり、人は心がどんどん動いて「許せない」「仕返してやる」といった、怒りや悲しみが生まれる。

このように心が拡張することを戯論という。


戯論を瞑想によって抑え、悩み・苦しみから逃れるのがブッダが開いた仏教。


【日蓮聖人】

日蓮聖人は、ブッダ晩年8年間の教え「法華経(妙法蓮華経)こそが真実である」と人々に説いた。

妙法蓮華経に南無(帰依する)を付けた、*題目「南無妙法蓮華経」を唱えるだけで救われる。

日蓮宗の*行、*唱題「南無妙法蓮華経」と声に出し、心を振り向けることで瞑想へと繋がっていく。

唱題は、心の働きを鎮めていく観察と、ありとあらゆるものを見ていく観察の両方に繋がっていく。


*行とは、修行・瞑想で心身の観察をすること。

*題目とは、日蓮教で唱える「南無妙法蓮華経」七字のこと。

*唱題とは、「南無妙法蓮華経」と題目を唱えること。


【日蓮『四条金吾殿御返事』より】

 苦しみを苦しみと悟り

 楽しみを楽しみと開き

 苦しみも楽しみも

 双方ともに思い合わせて

 南無妙法蓮華経と唱えてください

 これはどうして

 自ら法を楽しむことでないことが

 ありましょうか


苦しいときは、苦しいということに気付けばよい。

今自分自身がどういう状態にあるかというのをしっかりと確認すること。

ブッダは「気づき続けるとなぜか戯論が起こらず消えていく」と言ったそうです。


私は、自分の身に起きたことの意味に気づくと、自分自身がレベルアップしたようで、嬉しくなります。

「なぜ苦しいんだろう?」「どうして?」「そういうことか!」「だから苦しいのか」

気づくと心が穏やかになり、嬉しくなります。

これは悟りのようなものだと思います。

「気づき続けると戯論が起こらず消える」に共感します。