今年4月の話。

黒い烏帽子を被り、白い着物を着た、菅原道真が見えた。

道真は、濃いピンクの梅の花の前で、楽しそうにしている。

私は、梅の花の間から道真を見ていた。


「太宰府天満宮に行けってことかな?」

私は暫く考えた。

「あっ!いつもの散歩コースの側に、道真を祀るお宮があった。来るように呼んでるのかな?明日行ってみようかな」

散歩コースは、お宮の前は通らない。

私は、夜散歩に行く。

お宮に行く道は暗いので、夜は行かない。

たまに日没前に散歩に行った時に、参拝していた。

このお宮、菅原道真が沐浴をした場所らしい。


翌朝、参拝した。

帰り、な〜んか一緒に着いてきているような気がした。

「道真さん、梅ヶ枝餅好きなのかな?」

『梅ヶ枝餅食べたい』

「えっ!?ちょっと待って下さい。梅ヶ枝餅はどこにでもないので、いつもは食べれない甘いお菓子を食べてはどうですか?」


この日、どら焼きを用意した。

私が美味しく頂いた(笑)

何も返事はなかった。


翌日、たい焼きを用意した。

食べる前に、

『梅ヶ枝餅』

「分かりました。明日作ります。その代わり、私が食べてみたかった、味噌味の梅ヶ枝餅を作りますよ」

梅ヶ枝餅の材料だけ買いに行った。

数年前と今年、「菅原道真が食べた梅ヶ枝餅は、味噌をつけたものだった。当時、餡子はなかった」とテレビで言っていた。


次の日、色々やっていたら夜遅くなった。

「今日は作るのやめた。明日にしよう」

すると、偶然開いた誰かのブログが、梅の木と、菅原道真を祀った神社の写真だった。

「道真さん、分かりましたから、今すぐ作ります」

急いで梅ヶ枝餅を作った。

白玉粉をこねて、平にして、フライパンで焼いて、なめ味噌をつけてできあがり。


その後、書き物をしていると、いつも使っているボールペンのインクが、急に出なくなった。

紙にペン先をグルグルと10分くらいやっていたが出ない。

すると、文字が見えた。

文字を書き残そうと、思わず出なくなったボールペンを動かすと、急にインクが出た。


『天神 菅原道真

 世の為 人の為 それが全て

   我が生涯を 皆に 君に ささげる』


この言葉を書き終えると、またインクが出なくなった。

結局このボールペンは捨てた。

私は、歴史も古典も分からないので、この言葉が実際に存在するのか、言葉がきちんとした文になっているのか分からない。

ただ、見えた文字をそのまま書き写した。

「どんな意味だろう?」と思っていると、道真さんは意味を教えてくれた。


『この世に私の存在がある限り、あなたが世の為、人の為に尽くすならば、私が培ってきた叡智を与えます。見守っていますよ』


これって、前回の平将門さんと似ている。

↓ 前回

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